一般内科・呼吸器内科・胃腸科・外科
医療法人 難波医院
岡山県岡山市北区横井上222-1

TEL: 086-294-3366

各種予防接種の詳細について

新型コロナワクチン接種の予約について

ご予約について

令和5年度も自己負担なしで、新型コロナワクチンの接種ができることとなりました。

令和5年度は「春開始接種」と「秋開始接種」があり対象者が異なるのでご注意ください。春開始接種は8月で終了しました。

9月20日 秋開始接種の予約が可能となりました

 初回接種・追加接種を問わず、接種券をお持ちで希望されるすべての方がオミクロン株XBB対応ワクチンの対象となります。

 ご希望の方は9月20日以降にお電話にてお問い合わせください。


●春開始接種(令和5年5月8日~8月末)

 接種対象者…高齢者(65歳以上)、基礎疾患のある方、医療従事者、介護福祉関係者など

●秋開始接種(令和5年9月以降)

 接種対象者…5歳以上で前回の接種から3か月経過したすべての方

 

 ◎取扱い予定のワクチン…ファイザー製オミクロン株XBB対応ワクチン 

   今後の流通によってはモデルナ製へ変更となる場合もございますので予約の際にご確認ください。


接種が可能な時期になりましたら、お住まいの市町村から接種券が届くことになっております。春接種対象とならない方は、お手元にある接種券を大切に保管してください。接種対象の方のご予約は、お手元に接種券が届いてからお受けすることができます。診療時間内にお電話にてお問い合わせください。なお当院は13歳以上の方が対象となることをご了承ください。

また、接種は一般外来診療と並行して行っておりますため、予約時間を前後することもございます。なにとぞご了承ください。

ご予約方法

診療時間内に、当院にお電話(086-294-3366)または窓口にてご予約ください。

※ワクチンの入荷状況を見ながら、予約が一時中止となる期間が出ることもございます。
ご了承くださいますようお願いいたします。

行政からのお知らせ
新型コロナウイルスワクチン接種に関する行政からのお知らせについては、以下をご参照ください。

岡山市HP 新型コロナワクチン接種について
https://www.city.okayama.jp/0000027711.html

倉敷市HP 新型コロナワクチン接種のご案内
https://www.city.kurashiki.okayama.jp/37345.htm

総社市HP 新型コロナワクチン接種について
https://www.city.soja.okayama.jp/singatacoronataisaku/corona_virusu/wakuchin.html

インフルエンザ予防接種のご案内

インフルエンザワクチンのおしらせ

10月2日より開始します。予約は不要です、受付の際にお申し出ください。

インフルエンザワクチン 価格 4500円

接種開始日

令和5年10月2日

お願いごと

※当日の体温が37.5度以上の場合はお電話にてご相談ください。
※キャンセルされる場合も、同様にご連絡をお願いいたします。
※当日は、健康保険証をお持ち下さい。
※事前に問診票にご記入の上お越しください。ご協力をお願い致します。

肺炎球菌ワクチンの予防接種について

肺炎を起こす病原体は様々ありますが、特に「肺炎球菌」という細菌は重症の肺炎だけでなく髄膜炎や菌血症(血液中に細菌が入り込んで全身を巡る状態)の原因になることがあります。

とりわけ「60~64歳で重篤な基礎疾患をお持ちの方」または「65歳以上の方」では重症化率・死亡率が高いことから、2014年からこれらの方を対象に定期接種となりました。

「65歳以降の5の倍数の年齢(65歳・70歳・75歳・80歳…)になる年度(4月2日~翌年4月1日)」の初回接種に対しては接種費用の補助(内容は自治体により異なります)を受けられるようになっており、公的にも接種が推奨されています。

助成金対象となっているニューモバックス

「1回の接種で5年間効果が続く」というメリットもあり、ぜひ接種をお勧めしたいワクチンのひとつです。

肺炎球菌感染症に特に注意する人は?

特に肺炎球菌感染症が重症化しやすい方は次のような人です。

  • 65歳以上の高齢者の方
  • タバコを吸われている方
  • 長期療養施設に入居している方
  • 手術やもともとの解剖的な理由で脾臓がない方
  • 菌から身体を守る免疫機能が低下している方
  • 慢性的な病気の方(心不全や慢性肺疾患・糖尿病・肝疾患・アルコール依存症の方など)

肺炎球菌ワクチン

肺炎球菌ワクチンには主に「ニューモバックスNP®(23価ワクチン)」と「プレベナー13®(13価結合型ワクチン)」の2種類があります。

ニューモバックスNP®とプレベナー13®の違いは?

大まかに説明すると

  1. ニューモバックスNP®の方が、プレベナー13®よりも広い血清型カバー率があり、ニューモバックスNP®のみでも肺炎球菌の予防として推奨される。
  2. ただしニューモバックスNP®とプレベナー13®を接種することで、ブースター効果(相乗効果)があり、さらなる予防効果が期待できる。
  3. プレベナー13®のみの接種は推奨されず、公費が適応されるのはニューモバックス®だけ(1回限り)

というのが主な違いです。

肺炎球菌ワクチンの効果

ニューモバックスNP®の場合

ニューモバックスNP®により肺炎球菌感染症の発症を45%減少させることが日本の研究で確認されています。海外の先行研究もワクチンの効果は40~70%なので、日本での効果は海外とほぼ同等といえるでしょう。

65歳以上でもワクチンの効果は39%と報告されています。

ニューモバックスNP®は「不活化ワクチン」という菌の一部を不活化(感染力)を失わせて接種する方法です。効果時間としては5年以上といわれています。しかし再接種したほうが効果が高まることがわかっていることと、副反応のバランスから5年以上たった場合再接種をしてもよいとされています。

プレベナー13®の場合

オランダでの研究結果では、65歳以上の高齢者にプレベナー13®により肺炎球菌感染症の発症が51.8%減少したと報告されています。ただし、2018年度の厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会において、日本の大規模臨床試験で65歳以上の高齢者の効果が立証されていないこと

国内でのプレベナー13®で対応する血清型の比率が、むしろ近年低下していること(53%から33%)などから、プレベナー13®は65 歳以上の成人を対象とした定期接種ワクチンとしては位置づけないと結論されました。

肺炎球菌ワクチンの副反応は?

ニューモバックスNP®の場合

ニューモバックスNP®では接種部位の痛み・赤み・腫れといった局所反応と、筋肉痛・だるさ・発熱・頭痛などの全身の副反応がみられることがあります。一番多い副反応は、接種部位の局所反応で、5%以上の方が経験します。

報告されている重い副反応としては、アナフィラキシー様反応・血小板減少・ギランバレー症候群(主に四肢のマヒが生じる疾患)・蜂巣炎様反応などですが非常にまれです。(1%未満)

また、初回接種よりも副反応は強くでる可能性があります。

プレベナー13®の場合

プレベナー13®では疼痛(49.3%)紅斑(19.6%)腫脹(17.0%)上腕の可動性の低下(16.4%)頭痛(13.2%)筋肉痛(21.6%)疲労(21.0%)が主な副作用になります。

また、稀に報告されている主な副作用はショックやけいれん・血小板減少性紫斑病ですが非常にまれです。(1%未満)

肺炎球菌ワクチン(ニューモバックスNP®・プレベナー®と他のワクチンとの接種間隔は?

ニューモバックスNP®・プレベナー13®も不活化ワクチンになります。

そのため他のワクチンとの接種間隔は以下の通りです。

不活化ワクチン(インフルエンザワクチン・肺炎球菌ワクチンなど):接種間隔に制限はありません。

新型コロナワクチン:新型コロナワクチンは、インフルエンザ以外のワクチンとは同時に接種できません。新型コロナワクチンとその他のワクチンは、お互い片方のワクチンを受けてから2週間後に接種できます。

他の生ワクチン(BCG、MR[麻疹・風疹ワクチンなど]):接種間隔に制限はありません。

B型肝炎ワクチンについて

B型肝炎とは

B型肝炎とはB型肝炎ウィルス(HBV)が血液・体液を介して感染して起きる肝臓の病気です。B型肝炎は全世界で約3億5000万人が感染しているといわれる病気で日本では約130~150万人(およそ100人に1人)が感染していると推測されます。

B型肝炎が持続すると慢性肝炎から肝硬変、さらには肝細胞癌へと進行する可能性があります。それにも関わらず肝炎検査を受けたことがある割合は58.4%であり隠れB型肝炎を起こしている方がいるかもしれない、といわれています。

感染経路

B型肝炎ウィルス(HBV)が感染した人の血液と血液の直接接触や 精液・膣分泌液によって感染します

1 周産期感染 出生時にHBVに感染している母親から子供への感染

2 小児早期の感染 感染している家族と濃厚な接触による 人―人感染

3 安全ではない注射器の使用 感染した血液を含む注射器を使用して起きる感染

4 不適切な輸血 感染した血液を輸血することが起きる感染

5 性行為による感染 コンドームなどを適切に使わない性交渉などで起きるパートナーからの感染

6 ピアスの穴開け、入れ墨などの行為

7 入れ歯

8 HBに感染している患者から(血液などを介する)医療従事者への感染

B型肝炎の症状

B型肝炎には急性肝炎と慢性肝炎があり症状が異なります

○急性肝炎

 感染して1~6か月の潜伏期間を経て、全身倦怠感、食欲不振、悪心・嘔吐、褐色尿、黄疸などが出現します。症状が軽く自分では気づかないうちに治ってしまう例がほとんどですが、中には激しい肝炎を来たし生命を維持できない状態(肝不全)、いわゆる劇症肝炎になることもあります(1~2%)。また一部では慢性肝炎に移行することがあります(5~10%)。

○慢性肝炎

 出産時や乳幼児期は免疫機能が未熟なため、HBVが感染しても異物(敵)と認識できず持続的にウィルスが存在し続ける状態(持続感染)に移行していきます。生後数年~数十年は肝炎が起こらず、体内のHBVは排除されずに体内で共存する状態となり、これを「無症候性キャリア」といいます。

思春期をすぎ免疫機能が発達すると、共存しているウィルスを敵とみなすようになり排除しようとします。一般的に10~30代のときに一過性に強い肝炎を発症しますが多くの場合は免疫が働き肝炎は収まっていきます(「非活動性キャリア)といいます)。そのまま肝機能が一生安定する人が80~90%ですが、残りの10~20%は肝炎の状態がつづき(慢性肝炎)、持続的に肝細胞が壊され続けるため、肝硬変へ移行し、その後肝細胞癌まで発症することもあります。慢性肝炎以降では、全身倦怠感、食欲減退が見られ、進行すると黄疸、腹水などの症状がみられるようになります。

B型肝炎にはいくつか治療薬がありますが、それでもなかなか完治は難しい疾患です。
よってB型肝炎の発症を予防するワクチンが重要となります。ワクチンを接種することにより高い確率でHBVの感染を予防することができます。

B型肝炎ワクチンについて

我が国ではHBVに対する感染予防が3種類あります

①母子感染予防対策事業

②HBワクチンの定期接種化…2016年より乳幼児の定期接種の対象となりました

③医療従事者などに対するワクチン接種

・2016年4月以降に生まれたすべての人は1歳までにB型肝炎ワクチンを接種しています(②)
・1985年以降にHBVに感染しているお母さんから生まれた方はB型肝炎母子感染防止事業によりワクチンを接種されています(①)
・医療従事者や救急救命士、消防士、警察官など職業上感染リスクのある方はB型肝炎ワクチンを受けたほうが良いでしょう(③)
・同居の家族にHBV感染者がいる方もB型肝炎ワクチンをお勧めします。

B型肝炎ワクチンを受ける前にHBVに感染していないか、あるいはすでにHBVに対する免疫を獲得していないかを調べます(HBs抗原とHBs抗体検査)

・成人におけるB型肝炎ワクチン接種は「初回・1か月後・6か月後」の3回接種が基本です。
・3回目の接種の1-2か月後にHBs抗体検査にて免疫が獲得されたかどうか調べます。
・1シリーズのワクチンで免疫が獲得できない場合は、もう1シリーズのワクチンが推奨されています。

接種後の抗体価が不明な人は、一度抗体価を調べておきましょう。もし、10mIU/mL未満の場合は、ワクチンを1回接種して抗体の反応を調べます。その結果、まだ上昇していなければ、あと2回の接種を行います。なお、一旦、抗体が獲得されていれば、抗体価が10mIU/mL以下になっても、ブースター効果(感染時には免疫力が呼び戻される)が働き、発症を予防するため、追加接種は必要ありません

B型肝炎ワクチンの価格
 当院で採用しているのはビームゲン    円/回